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東京支部「第53回 東京ごきそサロン」報告


   第53回東京ごきそサロンが、416()18時から東京八重洲ホールで開かれ、出席者は前回とほぼ同数の36名でした。

 昨今中国に関する報道や著作には事欠かないが、今回は、自らの経験を通して中国に対する理解を深めようと、引退後2012年と2013年の2度にわたり西安の大学に語学留学した下前哲夫氏(41修士卒、元JR東海常務取締役)により、「語学研修を通じて感じた最近の中国事情」について映像や動画を交えた講話が行われた。

 

【講話内容】

 どの国もそれぞれの歴史の延長線上にあり、民族のDNAは社会に反映されているが、それは中国においては、始皇帝以来の中央集権的な政治体制が基本的には変わっていないことや、旧科挙制度が現代教育に大きな影響を与えていること、親族や仲間の相互扶助に重きがあること、コネと付け届けの社会習慣が存続していることなどに現れている。

 中国は急速な経済発展を遂げる一方で、貧富の格差が拡大し、官僚の汚職はなくならず、環境汚染が深刻化するなどで国民の不満が高まり、今や社会秩序を維持するための公安安全予算はここ数年国防予算を上回るほどになっている。また、近年の大卒者の大幅な増加やインターネットの普及は中国政府の情報統制を益々難しくしている。

 尖閣諸島や南シナ海問題はこれ等の国内事情の文脈上にあるので、日中問題は今後も無くならないと思われる。

 一方、西安の人々は個人としては友好的で、学内はもちろん市中においても反日を感じることは無く、日本語を学ぶ人たちとも交流を深めることができた。

 

 講話後の質疑応答においては、主に身近な安全衛生(健康管理方法・交通・暴動・掏摸等)と大学教育についての質問があり、西安の学生生活に集中した改めて日本との習慣の違いを再認識した。

 今までの「東京ごきそサロン」のテーマは、専門技術に関するものであったが、今回初めて同窓生の経験に基づく講話が行われ、内容は分かり易く聴講者全員が講話の冒頭から理解できるものであった。留学生活を通じて肌感覚で得られた「最近の中国事情」は、中国に関心を持つ青年・壮年層にも有意義なテーマと考えるが、平成の卒業生は2名だけで、大変残念だった。

 今後は、講話の拡大と青年・壮年層の参加増進に取り組み、「ごきそサロン」を活性化したい。

 

【特記事項】今回より名古屋工業会会員は、会費(食事代)が無料になった。

      非会員は従来通り1,000会員になって「ごきそサロン」に参加しよう!

 記:福間洋二M49

Web512第53回ごきそサロン聴講中

聴講中

Web512ごきそサロン第53回講師

マイクを手に講和する下前哲夫氏(E41修士卒)

Web512ごきそサロン第53回質疑応答

質疑応答