岐阜支部


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岐阜支部 令和5年度 研修会の報告

開催日 : 令和5年10月22日(日)

参加者 : 22名

内  容 : 工学的、社会的に貴重な土木遺産の琵琶湖疏水と、これに隣接した三井寺や南禅寺を視察し、先人技術者のなした業や日本の文化に触れつつ、参加者の懇親を深めた。

 

はじめに

今年度よりC科が事務局がとなり、今回は「土木遺産」を視察する研修を企画しました。

3箇所を巡るため、早めの集合となりましたが、昭和31年卒から平成10年卒までの会員とその同伴者を合わせた22人が参加しました。

車中では、はじめに各務支部長があいさつし、続いて幹事から行程の説明や研修先の紹介を行い、一路、滋賀県大津市へ向かいました。

 

1.三井寺 視察

最初の視察地である三井寺は、1200年余の歴史を持つ、天台寺門宗の総本山です。

荘厳さが漂う中、起伏の多い通路を1時間余り歩き、国宝の金堂や、天智・天武・持統天皇の産湯に用いられたという三井の霊泉などの重要文化財、さらに西国三十三所観音霊場の第十四番札所を、熱心に視察しました。

 

2.土木遺産 琵琶湖疏水 視察

令和3年度選奨の土木遺産「琵琶湖疏水の(第1、第2、分線ほか)」のうち、第1疏水の大津から蹴上に至る区間を、船や徒歩で視察しました。

琵琶湖疏水は、明治の東京遷都によって人口が減少し産業が衰えた京都の復興に向けた大事業で、灌漑、水車動力、舟運、防火用水、上水道等の目的で建設が計画されました。また、この工事の主任技師には、工部大学校(現在の東京大学工学部の前身)を卒業したての田邉朔郎氏(当時21歳)が抜擢されました。

工事が人力中心の時代に、長さ2,436mのトンネルという難関があり、このような工事を経験した技術者等がいない中で、初めて竪坑を利用したトンネル掘削工法を採用するなどの技術的な工夫を行い、仕事の後には技術者を養成するなどの努力があったと伝えられています。

また、水車の動力に用いる計画を水力発電に変更する決断により、中小工場の機械化が大いに進み、日本初となる電気鉄道の営業もスタートするなど、京都の経済や産業などの発展と人々の生活文化の向上に大きく貢献したということです。

全体として西洋風の意匠が採用された歴史を感じる各施設は、こうした建設への取組や土木施設が社会に果たしてきた役割などを考えると、また一層の見ごたえを感じられました。

 

3.南禅寺 視察

琵琶湖疏水のインクラインを歩いた後、最後に散策した南禅寺は、1291年に開かれた臨済宗南禅寺派のお寺です。

入り口近くには重要文化財の三門が、奥へ進むと、赤煉瓦のアーチを思わせるような水路橋の水路閣、国宝の方丈などがあり、多くの観光客でにぎわう中、限られた時間ではありますが、散策できました。

 

おわりに

天候にも恵まれ、参加者各位のご協力のおかげで、かなりの距離と時間を歩く研修も、無事に終えられました。

記:岐阜支部幹事 岩田靖(C59

 

 

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岐阜支部 令和5年度総会報告

 

 (一社)名古屋工業会岐阜支部の令和5年度総会及び懇親会を、令和5年5月13日(土)午後5時
から岐阜駅前のホテルリソル岐阜に於いて、会員25名の出席にて開催しました。
 新型コロナで3年間中止していましたが、本年度は開催致しました。総会前、午後4時か
ら支部活性化事業の一つとして講演会を行い、今年度は、C54の浅野一郎氏にお願いし
「Wonderful HOKKAIDO」 北海道の魅力と題して、ご講演いただきました。
 北海道の魅力をYouTubeの動画を用いて、道央、道北、道南、十勝、オホーツク、釧路・
根室の観光地の紹介から始まり、更に、食や花、各地の祭りなどテーマごとの説明がありま
した。北海道のい いところが存分に楽しめた、有意義な講演会でした。
 一旦休憩した後、令和5年度岐阜支部総会を開催しました。最初に大久保支部長(Es44)より
開会挨拶の後、来賓の名古屋工業会浅井慶一郎副理事長に挨拶をしていただきました。浅井副
理事長からは名古屋工業会の現状や大学への協力などについてお話をいただきました。その後、
令和4年度の事業報告、令和5年度の事業計画、役員改選等の議案を上程し、滞りなく議決して
いただき、議事を終了しました。役員改選によりC53各務剛児氏の挨拶があり総会を閉じまし
た。
 総会終了後に、参加者全員で集合写真を撮影し、懇親会を行いました。今回の参加者は例年
より少ない25名でしたが、更に会員増強のため今後の活性化に取り組んでいく所存です。

記:岐阜支部代表幹事 糸見義雄(E51)